2006年4月

2006-4-22 / 「新 ナニワ・サリバン・ショー」

2月25日に大阪城ホールで開かれた忌野清志郎の35周年スペシャルライブ「新 ナニワ・サリバン・ショー」の様子が、NHK・BS2で4月15日、放送されました。NHKは2月にも「世界・時の旅人 君はオーティスを聴いたか」で清志郎を取り上げていましたが、製作スタッフの中にファンがいるのかなあ。

それはともかく、ライブのほうは山下久美子、矢野顕子、BIGINN、中村獅童、細野晴臣、坂本冬美など多彩なゲストが出演して、広い会場総立ちで盛り上がってました。

番組では19曲流れましたが、中でもBIGINの比嘉栄昇と歌った『雑踏』、RCサクセション時代の『スローバラード』、ラブバラード『世界中の人に自慢したいよ』なんかが良かったですね。歌詞を文章で読むとなんと言うことはないのですが、清志郎の歌にはやはり聴くものに訴える力があるということでしょうね。

ゲスト陣総出演の後の、CHABOこと仲井戸麗市と歌った『夜の散歩をしないかね』も力が抜けていい感じでした。

番組で流れた曲

  • ナニワ・サリバン・ショーのテーマ
  • トランジスタ・ラジオ
  • 愛の行方
  • スローバラード
  • パープル・ヘイズ音頭
  • 500マイル
  • ひとつだけ
  • パンチラ・オブ・ジョイトイ
  • 芸術家
  • 雪どけ
  • 君が僕を知ってる
  • 雑踏
  • 世界中の人に自慢したいよ
  • キモちE
  • JUMP
  • 君が僕を知ってる
  • ドカドカうるさいR&Rバンド
  • 雨あがりの夜空に
  • 夜の散歩をしないかね

ところで、作家の角田光代さんのエッセイ集『これからはあるくのだ』に、『わたしの好きな歌』というのがあって、「スローバラード」 が紹介されています。角田さんはこの歌のコピーを15の時に初めて聴いたそうですが、 3年後に清志郎の歌う「ほんもの」を聞いて泣きそうになったそうです。そして、車の中で一緒に手を繋いでラジオを聞いて寝てくれるようなひとを捜すことを決心したそうです。

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2006-4-15 / 番外編(お知らせ!!)

今日の朝日新聞土曜版"be on Saturday"に、映画『アルナの子供たち』という記事が載っていました。この映画は、ユダヤ人の母親とパレスチナ人の父親の間に生まれ、イスラエルで俳優として活動しているジュリアーノが、母親アルナの活動を10年にわたって記録したものです。

映画の内容は朝日の記事に譲りますが、パレスチナとイスラエルの問題を考えるときに欠かせないのが、エルサレム生まれのパレスチナ人で、2003年9月25日白血病で亡くなったエドワード・サイードです。サイードについてはいずれこのコラムでも取り上げたいと思っていますが、今日は皆さんへのお知らせです。

『阿賀に生きる』『まひるのほし』などで知られるドキュメンタリー作家・佐藤真が、サイードの遺志と記憶をめぐる旅を記録した映画『エドワード・サイード OUT OF PLACE』の完成記念上映会が、今月29日、東京の九段会館であります。当日は、サイード夫人マリアム・サイードさんの挨拶と、サイードと親交のあった作家大江健三郎さんの講演もあります。

パレスチナという巨大な問題の底知れぬ奥深さに恐れおののきながら、サイードのテキストだけを指針に中東諸国を旅して廻った。永遠に失われたパレスチナでのサイード一家の痕跡を描いた自伝「OUT OF PLACE」を、将来に向けた共生の夢物語として読みかえられないかと願って、旅を続け、多くの人々と出会った。
故郷を奪われたパレスチナ難民も、様々なディアスポラ体験の末にイスラエルに辿りついたユダヤ人も、境界線上で生きていることには変わりがない。その不安定で揺れ続けるアイデンティティを大らかに受けとめようとする人々を通してなら、そこにサイードが終生希望を託そうとした未来が見えると思った。OUT OF PLACEであることは、あらゆる呪縛と制度を乗り越える未来への指針なのかもしれない」(佐藤監督の言葉)

「エドワード・サイード OUT OF PLACE」完成記念上映会

スケジュール

14:30開場
15:00~映画上映
18:00~挨拶:マリアム・サイード
講演:大江健三郎「《後期スタイル》という思想―サイードを全体的に読む―」

場所

九段会館大ホール(地下鉄東西線・新宿線・半蔵門線 九段下駅徒歩1分)
東京都千代田区九段南1-6-5 TEL:03-3261-5521

詳しくはこちら

株式会社シグロ / 映画配給会社シグロのサイト
エドワード・サイード OUT OF PLACE / 映画の公式サイト

「アルナと子供たち」についてはこちらのサイトで

NPO法人「パレスチナ子どものキャンペーン」

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2006-4-8 / ひばりとなおみ

原田知世が出ているノエビアのコマーシャルで、ナットキング・コールの『魅惑のワルツ』が日本語で歌われています。どうも聞いた声だなと思ったら、歌っていたのは「美空ひばり」でした。

ひばりという歌手は歌謡曲だけでなく、ジャズからバラードまで、何を歌ってもうまい人でしたが、ひばりの『魅惑のワルツ』を聴きながら、最近まったく出てこないもう一人の女性歌手のことを思い出しました。ピンときましたか。そう、「ちあきなおみ」です。

何年か前にネスカフェのコマーシャルでこの人の歌う『黄昏のビギン』が流れていましたし、去年、NHKのBSエンターテインメントでも放送されていた(「歌伝説 ちあきなおみの世界」)ので、記憶を新たにした方も多いと思います。

抜群に歌のうまい(もしかしたらひばり以上かも)人ですが、声の深み、あたたかさ、メロディーの確かさ、本当に安心してゆったりと聴ける数少ない歌手の一人だと思います。ご主人と死別してから芸能界を引退してしまって歌声が聴けないのが残念です。

関連情報

Amazon.co.jp / ナット・キング・コールをしのんで ひばりジャズを歌う
Amazon.co.jp / ちあきなおみ VIRTUAL CONCERT 2003 朝日のあたる家

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