2005年11月

2005-11-27 / 『日経マガジン』

私は、日経新聞は文化面が一番いいと思っているほうで、たとえば朝刊だと一番後ろの『私の履歴書』、『交遊抄』から逆に前へ読んでいきます。

その日経新聞が、毎月第3日曜日に日経新聞第2部として発行しているのが『日経マガジン』で、実は文化面が一番おもしろい(と私は思っていますが)日経新聞の面目躍如といったところです。

たとえば11月号の主な内容は次のようなものです。

  • The Front Bit
  • パノラマ消費考現学 … アキバの広場に文化は育つか
  • VIEW of ISSUE
  • ニッポンドック日本検診シリーズ … 卵の基準
  • ラ・マンチャの男 内閣総理大臣小泉純一郎の30年
  • 絵本の旅に出かけよう
  • プロ野球解説はもういらない!?
  • Hints of HOUSING
  • 暖かな光で夜長を楽しむ「スポットライト」
  • 10 hours pleasure
  • 足利 大地の恵みを味わう

その他、食材の話や映画評、書評など、内容は非常に多岐にわたっています。大きさはB4版、紙質、レイアウトも申し分なく、毎月楽しみにしています。

東京、神奈川、千葉、埼玉の日経新聞定期購読者限定ですが、オススメです。

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2005-11-20 / 自転車都市・ミュンスター

以前、「『自転車に最適!』賞」というタイトルでドイツの自転車事情について書きましたが、今回はその続編です。

ドイツ西部、デュッセルドルフから北東120km(電車で1時間20分)のところに、ミュンスターという町があります。古くから司教座(キリスト教布教の拠点)の町、大学の町として知られていますが、今は「ドイツで最も自転車にやさしい都市」として有名になりました。

ミュンスターでは、人口の約2倍にあたる自転車が所有されています。町を囲む主要環状道路は自動車の走らない自転車専用の並木道となっていて、交差点での自転車の安全の確保、安全で屋根のある自転車駐輪場の整備がされています。
1997年に『ドイツで最も自転車にやさしい都市』に選ばれ、2003年にはADFC(ドイツ自転車クラブ)による自転車環境テスト(Fahrradklimatest)で2位以下に大差をつけて、改めて『ドイツで最も自転車にやさしい都市』として認められました。」
さらにADAC(ドイツ自動車クラブ)が2004年ドイツの22の大都市を対象に行った専門家テスト『都市における自転車利用』では、ミュンスター市が唯一『大変良い』の評価を受けています。
ドイツ歴史古都連盟のホームページより抜粋)

というわけで、自転車先進国といわれる国では、国、自治体、住民、自転車ユーザーが一体となって、より良いまちづくりをやっているように思います。

もちろん、かの国でもはじめからそのようなまちづくりがされていたわけではなく、地道な努力のたまものと思います。

日本においても、国土交通省が「自転車活用のまちづくり」を始めています。それに答えるかたちで頑張っている自治体もあるようです。行政にたよるばかりでなく、われわれユーザー側も、NPO活動などを通して積極的に行政に要望を発信していけば、徐々にミュンスターのようなまちづくりが可能となってくるのではないでしょうか。


関連情報

自転車大好きマップ京都版 / 自転車先進都市の報告があります
「自転車のまちづくり」を目指して / シマノ・サイクル開発センターのページ

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2005-11-12 / 追悼「本田美奈子」

急性骨髄性白血病で今年1月から闘病中だった歌手、本田美奈子さんが6日、亡くなりました。38歳でした。

5月に臍帯血移植の手術をして経過もよく、7月には一時退院。9月に再発が判明したものの、抗がん剤治療で10月には一時帰宅ができるほどなど元気だったそうです。

「もう一度歌いたい」という執念で壮絶な闘病生活に耐えていたそうですが、今月3日に急変、帰らぬ人になってしまいました。

私は、実はアイドル時代の本田美奈子はほとんど知りません。ミュージカル「ミス・サイゴン」のヒロイン「キム」役でミュージカル女優として大きく脱皮し、2003年には初めてのクラシックアルバム"AVE MARIA"をリリース。クロスオーバーの世界で、日本人アーティストとしてこれからの活躍が楽しみだっただけに、残念です。

最後の作品は、先月19日に発売されたアルバム「アメイジング・グレイス~クラシカル・ミニベスト」の中の「ララバイ」。デビュー20周年のために、入院2週間前に吹き込んだ歌だそうです。

■関連サイト

minako channel / 本田美奈子.オフィシャルサイト

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2005-11-3 / 軽井沢「ル ヴァン美術館」と「文化学院」

先月軽井沢に行ったときに、『マチスのJAZZ展』をやっていたので、中軽井沢の「ル ヴァン美術館」に行ってきました。

"JAZZ"は、マチスの晩年の代表作で、1947年にパリのテリアード社から初版本として250部のみ出版されました。20世紀を代表する挿画本の最高傑作のひとつで、彼が晩年に試みた「きり絵のコラージュ」を元にして、色刷り版画20点と、それらに寄せた画家自筆のテキストの複製をステンシルで制作したものです。

明るい色彩とデフォルメされた対象のかたちの調和がすばらしく、好きな画家の一人です。

さて、「ル ヴァン美術館」がどういうところなのか知らずに行ったのですが、この美術館は東京の御茶ノ水にある「文化学院」の設立によるものです。

… 公式サイトはこちら


私は知らなかったのですが(すみません!)、作家の杉本苑子、佐江衆一、女優の長岡輝子、十朱幸代、前田美波里、とよた真帆、デザイナーの鳥居ユキ、ミュージシャンの米米クラブなど、文化、芸術関係で活躍している多くの出身者がいます。

文化学院は人文系の専門学校で、高等課程(3年制)と専門課程(3年制)があります。学校草創期の與謝野寛・晶子夫妻をはじめ、古くは佐藤春夫、高浜虚子、川端康成、横光利一、遠藤周作、赤城泰舒、脇田和などのなどの一流の作家や画家が講師をつとめていました。

今の講師陣の中にも、詩人の荒川洋治、作家の辻原 登、映画監督の山田洋次など、ユニークな人たちがいます。

… 公式サイトはこちら


私自身は普通に高校、大学を出て会社員になってしまいましたが、これから高校進学を考えている皆さん、こんな学校はどうでしょう。

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