映画『かもめ食堂』が、25日から家の近くでも公開されたので見てきました。監督は『バーバー吉野』でベルリン国際映画祭児童映画部門特別賞を受賞した荻上直子、主演がドラマ『すいか』で主人公の銀行員「早川基子」を演じた小林聡美(そういえばこのドラマで共演していた下宿屋の娘役の市川実日子ちゃん、面白いキャラクターで好きだったんだけど、最近何か出てます?)、これに「片桐はいり」と「もたいまさこ」が競演。キャストを見るだけで見たくなりました。
さて映画の内容ですが、フィンランドのヘルシンキを舞台に、客の入らない食堂(レストランではありません)「かもめ食堂」をやっているサチエ(小林聡美)に、旅行で訪れたミドリ(片桐はいり)とマサコ(もたいまさこ)が絡みながら、ストーリーが展開していきます。
ストーリーといっても特別何があるというわけではないのですが、この3人の他はすべてフィンランド人の出演者、撮影もほとんどヘルシンキというわけで、フィンランドの短い夏の透明な空気感が、実に気持ちよく表現されていました。3人の会話(演技)も、それぞれの持ち味がよく出ていたと思います。
ところで、コーヒーをおいしく入れる<おまじない>って知ってます? 答えは映画を見ていただくとして、本当は? これも映画を見てください。
フィンランドに行ってみたくなる、そんな映画でした。エンドロールのバックで歌われる陽水の歌もよかったです。
スタッフ
キャスト
… 映画の公式サイトはこちら
ところで、映画の中でヘルシンキの街中を自転車で走るシーンがあるんですが、車道と歩道の間にちゃんと自転車専用レーンがあるんですね。日本では無理なんでしょうか。
今日のテレビ朝日『題名のない音楽会』で、イギリスのボーイ・ソプラノ・バンド「クワイヤーボーイズ」が『ピエ・イエス』を歌っていました。
私がこの曲を知ったのは「サラ・ブライトマン」のCD『アヴェ・マリア~サラ・ブライトマン・クラシックス~』によってですが、もともとこの曲は、『キャッツ』や『オペラ座の怪人』で有名な「アンドリュー・ロイド・ウェッバー」が、ミュージカル『レクイエム』のために書いた曲です。
ウェッバーがなぜこのような宗教曲を書いたのか。そのきっかけとなったのが、ポル・ポト時代のカンボジアで起きた事件を伝える新聞記事でした。それは、手足を切断されて横たわる姉を前にして、「この姉を殺すか。それとも、おまえが自殺するか。」と迫られた一人の少年が、自らの手で姉のとどめを刺したというものです。
カンボジアの内戦は終結しましたが、巨額の国際援助は高級官僚やエリートたちに集中し、肝心の貧しい人々の生活は上向くことがなく、最低限の生活さえままならない多くの人たちがいます。
カンボジアといえば地雷被害については多くの報道がされていますが、援助の実態についてはほとんど報道されないようです。まずは事実を知ろうとする努力から始めたいと思います。
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会 / 公式サイト
『フォトジャーナリスト13人の眼』 / Amazon.co.jp
今流れているTVコマーシャルで、キリン「午後の紅茶」をグビグビ飲んでいる「あやや」のバックで流れている曲、ご存知ですよね。そう、伝説のロックシンガー「ジャニス・ジョプリン」が歌う"MOVE OVER"ですね。この曲を聴いて2つの映画を思い出しました。
1つはジャニスをモデルにしたといわれている『THE ROSE』、もう1つはスタジオジブリの『おもひでぽろぽろ』です。
『THE ROSE』は、1979年のベット・ミドラーの初主演映画で、彼女はこの映画でゴールデン・グローブ賞の女優賞、新人女優賞に輝き、アカデミー賞の主演女優賞にもノミネートされました。
映画の終盤で歌われた(映画の中の歌はベット・ミドラー自身がすべて歌っています。うまいです。) "When A Man Loves A Woman" もいいですが、全編見終わった後にエンドロールのバックで歌われるのが"THE ROSE"です。これがまたいいんですね~。ぐっときます。
THE ROSE
Some say love it is a river that drowns the tender reed
Some say love it is a razor that leaves your soul to bleed
Some say love it is a hunger an endless aching need
I say love it is a flower and you its only seed
It's the heart afraid of breakin' that never learns to dance
It's the dream afraid of wakin' that never takes the chance
It's the one who won't be taken who cannot seem to give
And the soul afraid of dyin' that never learns to live
When the night has been too lonely and the road has been too long
And you think that love is only for the lucky and the strong
Just remember in the winter far beneath the bitter snows
Lies the seed that with the sun's love in the spring becomes the rose
で、もう1つの映画『おもひでぽろぽろ』ですが、この映画の最後、エンドロールのバックで流れているのが、『愛は花、君はその種子』です。
この曲は監督の高畑勳さんが"THE ROSE"を訳詩したものですが、歌っているのがなんと、都はるみなんですね~。こちらもいいです。
愛は花、君はその種子
やさしさを押し流す 愛 それは川
魂を切り裂く 愛 それはナイフ
とめどない渇きが 愛だと言うけれど
愛は花 命の花 君は その種子
挫けるのを 恐れて 踊らない きみのこころ
醒めるのを 恐れて チャンス逃す 君の夢
奪われるのが 嫌さに 与えない こころ
死ぬのを 恐れて 生きる事が 出来ない
長い夜 ただひとり 遠い道 ただひとり
愛なんて 来やしない そう おもうときには
おもいだしてごらん 雪に 埋もれていても
種子は春 おひさまの 愛で 花ひらく
高畑さんの訳詩もシンプルで、しかも原詩の意味をよく伝えていて、いいですね。
NHK・BS2で3月2日、元憂歌団の木村充揮(あつき)のコンサートの模様が放送されました。先月の『世界・時の旅人 君はオーティスを聴いたか 忌野清志郎が問う魂の歌』に続いて、またまたブルースが取り上げられたわけですが、NHKもやりますね~。
会社から帰ってメールをチェックしながら何気なくテレビを<聞いて>いたら、何か気になる歌声が聞こえてくるじゃありませんか。画面を見たらそこには「憂歌団」の文字が。「えっ、憂歌団まだやってたの」と思ったら、99年に活動を停止したものの、リードボーカルの木村クンはずっとやってたんですね。
憂歌団といえば、私が会社に入ったころ『おそうじオバチャン』で衝撃的なデビューをしたブルースバンドですが、木村クンの「天使のダミ声」は30年たった今も健在でした。
コンサートそのものは、2月11日、12日の2日間にわたって(なんと合計9時間半だそうです!)大阪のNHKホールで行われたものですが、番組では上田正樹、泉谷しげるなどの公演のゲストの話もまじえ、1時間半。もう少し時間が欲しかった感じですが、でもさすがNHK、こういう放送は民放では無理でしょうね。
番組で流れた曲