日比谷の出光美術館に「仙崖・センガイ・SENGAI -禅画にあそぶ」展を見に行ってきました。
14日のNHK「新日曜美術館」でも紹介されていましたが、見て感じたのは<権威におもねない>自由な心のすばらしさでした。
にんまりと笑ったかえるが一匹。横には「座禅して人が仏になるならば」との言葉が…。「座禅するだけで仏になれるのなら、かえるはとっくになっている」という意味である。
分りやすい言葉とユーモアに満ちた絵、そしてそこに込められた深い意味。江戸後期の禅僧・仙がいは自由奔放な表現を通じて、禅を庶民に伝えようとした。仙がいの実像をたどりながら、思わず笑いたくなってしまう絵の謎解きを楽しむ。(新日曜美術館の番組紹介から)
有名な『指月布袋画賛』や『○△□』を始めとして、形式にとらわれない自由な発想の絵がたくさんありました。
そしてそのことを、仙崖自身が『布袋画賛』の賛文で、「世画有法 崖画無法 佛言 法本法無法」(世の中の絵には決まった画法が備わっているが、仙崖の絵には決まった法はない。しかし、仏も言われたように、法が本当の法であるということは法がないことである」と書いています。
これがただの「ヘタウマ」な人の言葉なら単なる負け惜しみにしか聞こえませんが、そうでないことは仙崖の初期の作品を見ればわかります。
美大生と思われる若い女性二人が、「私たちにはこんな絵は描けないね」と言ってため息をついていましたが、そりゃそうだよね。
出光美術館 / 公式サイト
14日の朝日新聞「ひと」欄に、『灰とダイヤモンド』で有名なポーランドの映画監督アンジェイ・ワイダ氏が載っていました。氏は今年、大阪ヨーロッパ映画祭の名誉委員長に迎えられ来日しているようです。
記事で紹介されていた映画『カチン』は、1943年、ロシアのスモレンスク郊外にあるカチンの森で、ソ連に侵攻したドイツ軍が4321人の虐殺死体を発見した「カチンの森事件」を題材にしたもので、母国ポーランドでは9月12日から上映されています。今のところ日本での上映の予定はないようですが、そのうち岩波ホールくらいが取り上げるかもしれません。
さて、氏の来日にあわせ、「アンジェイ・ワイダ 芸術の舞台裏」展が、11/3から11/25まで大阪梅田スカイビル空中庭園展望台40Fギャラリーで開催されます。
氏が自身の作品のために制作したオリジナル絵コンテ約70点が展示され、初期の『地下水道』や『灰とダイヤモンド』をはじめ、『愛の記憶』や『コルチャック先生』『聖週間』など映画の他に、『ナスターシャ』などの舞台作品のために描かれたものも含まれているそうです。
関西にお住まいの方、映画祭にあわせてご覧になられたらどうでしょう。
会場: 梅田スカイビル空中庭園展望台
スケジュール: 2007年11月03日 ~ 2007年11月25日
住所: 〒531-0076 大阪市北区大淀中1-1 梅田スカイビル40階
電話: 06-6440-3855 ファックス: 06-6440-3863
大阪ヨーロッパ映画祭 / 映画祭の公式サイト
KATYN / 映画『カチン』公式サイト(ただしポーランド語)
カチンの森事件とは / Wikipediaの解説
雨の休日、なんとなくTVを見ていたら、ロードバイクで峠道を登っている二人組みが。先月までNHKの朝ドラ「どんと晴れ」に出ていた内田朝陽クンと蟹江一平クンでした。
番組は、8月のクランクアップの後、東京・渋谷のNHK放送センターを出発、岩手県・雫石町までの800キロ、5日間の自転車旅を記録したものでした。
行程は、東京-日光-那須高原(泊)-白河-磐梯高原(泊)-仙台-松島(泊)-気仙沼-釜石-遠野(泊)-盛岡-雫石。
途中きつい登りもあれば快適な下りもありで、本当に気持ちよさそう。しかも放送スタッフが車で伴走してるんですから安心ですよね。
自転車を最近始めたばかりの内田クンは背中の筋肉がつったりして後半ツラソウでしたが、盛岡市街に入ったら俄然元気になって無事到着。もう少し時間が取れるようになったら、仲間とのロングサイクリングも良さそうですね。
男 自転車ふたり旅 / NHKの番組案内